用語分類:家族社会学 監修:吉岡詩織 最終更新:2026-05-09
親の再婚や再パートナー化を経て、継親と子が新たに家族を形成する家族形態を指します。離婚・再婚の増加に伴い、家族の多様化を構成する重要な形態のひとつとして注目されてきました。継親と子の関係、前パートナーとの関係、きょうだい関係など、独特の関係性を含むのが特徴です。

ひとことで言うと

親が再婚やパートナーシップを結び直すことで、新しい大人と子どもが一緒に暮らすことになる家族のかたちです。「再婚家族」「混合家族」と呼ばれることもあります。

定義

ステップファミリーとは、親の再婚・新しいパートナーシップによって、継親(ステップペアレント)と子、あるいは異なる親をもつ子どもたちが共に家族を形成する家族形態です。同居の有無や法的関係に関わらず、関係性として家族を形成している場合を含みます。

文脈と歴史

離婚・再婚の増加とともに、ステップファミリーの存在が社会的に可視化されてきました。日本でも、20世紀末以降、当事者団体や研究の蓄積が進み、独自の関係調整の難しさや支援の必要性が論じられています。

主要な論点

1. 関係づくりのプロセス

ステップファミリーは、最初から「家族」として組まれるのではなく、時間をかけて関係を築き直していくプロセスを伴います。「家族らしさ」をどこに置くかが当事者ごとに異なります。

2. 前パートナーとの関係

子どもにとっての親が複数存在する状況を、どのように調整していくかは、ステップファミリーの重要なテーマです。離れて暮らす親との関係も含めて、家族のかたちを設計する視点が求められます。

3. 規範からの距離

「初婚家族」を理想化する規範のなかで、ステップファミリーは「不完全な家族」として扱われがちです。その距離感が、当事者の経験に独特の負担を加えることがあります。

4. 支援と情報

ステップファミリー特有の課題に応える支援や情報は、まだ十分とは言えません。当事者団体・専門家・研究者の連携が、その充実を支えています。

TSIRの研究との関わり

TSIRが扱う家族の多様性のテーマは、ステップファミリーの語りも含めて理解されるべきものです。プロジェクト「子どもを持つ理由・持たない理由」のように、選択の背景にある家族のかたちを聞く際、ステップファミリーの経験は固有の文脈を提供してくれます。

関連する用語

参考文献・参考資料

※ 参考文献は順次追加・整理していきます。

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