ひとことで言うと
「家族はこういう形」という一つのモデルだけではなく、現代の家族には実にさまざまな形があるんだよ、ということを正面から認める言い方です。
定義
多様な家族とは、夫婦と子からなる近代家族モデルを唯一の規範とせず、多様な構成・形態の家族を含めて捉える概念です。法制度上の家族と、生活実態としての家族のあいだのずれを意識しながら使われます。
文脈と歴史
20世紀末から21世紀にかけて、未婚・離婚・再婚・同性カップルの可視化など、家族の多様化が進みました。家族研究、政策議論、メディア表象のいずれにおいても、「多様な家族」を前提とする見方が広がっています。
主要な論点
1. 制度との不一致
多様な家族は、税・社会保障・相続・医療同意などの制度のうえでは、しばしば不利な扱いを受けます。制度の設計をどのように現実に追いつかせるかは、現代的な政策論点です。
2. 規範の再編
「家族はこうあるべき」という規範が変化するなかで、新しい規範が生まれる動きと、既存の規範が残存する動きが並走しています。多様化は単線的に進むわけではありません。
3. ケアの担い手
家族のかたちが多様化するなかで、ケアを誰がどのように担うかという問題は、より複雑で重要になります。家族の枠だけでケアを考えない発想が広がっています。
4. 当事者の語りの重要性
多様な家族の実態は、統計だけでは捉えきれません。当事者の語りを聞くことは、家族研究の重要な情報源です。
TSIRの研究との関わり
TSIRが扱う家族のテーマは、特定のモデルに当てはめずに、語り手それぞれの家族のかたちを尊重しようとしています。プロジェクト「子どもを持つ理由・持たない理由」では、家族の多様性を前提として、選択の文脈を聞き取ることを心がけています。
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参考文献・参考資料
※ 参考文献は順次追加・整理していきます。
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