ひとことで言うと
障害の有無や特性に関わらず、子どもたちがいっしょに学べるように、学校のしくみを変えていこうという考え方です。
定義
インクルーシブ教育は、すべての子どもが、可能な限り共に学ぶことを基本に据え、必要な支援を個別に保障する教育のあり方です。子どもを枠組みに合わせるのではなく、枠組みを多様な学び手に合わせて設計することが核となります。
文脈と歴史
20世紀末以降、国際的な障害者の権利の議論を背景に、インクルーシブ教育の理念が広がりました。日本でも、特別支援教育とインクルーシブ教育のあり方をめぐる議論が、政策・現場の双方で続いています。
主要な論点
1. 「共に学ぶ」の意味
同じ教室にいることだけが「共に学ぶ」ことではありません。一人ひとりにとって有意味な学びが成立しているかを問う視点が重要です。
2. 合理的配慮の保障
共に学ぶためには、個別の合理的配慮が前提となります。配慮を「特別扱い」と捉えず、誰もが学ぶ権利を保障するための当然の手立てとして位置づける視点が求められます。
3. 特別支援教育との関係
個別の支援を提供する場の存在と、共に学ぶ場のあり方をどう接続するかは、現場での重要な論点です。両者は対立するものではなく、相補的に機能することが期待されます。
4. 教員と環境の支え
インクルーシブ教育を実現するには、教員の専門性、人員の配置、環境整備が不可欠です。理念だけでなく、現場を支える条件整備が問われます。
TSIRの研究との関わり
TSIRのプロジェクト「支援現場の最前線」では、特別支援教育とインクルーシブ教育の境界線で実践している人々の語りを聞いています。
関連する用語
参考文献・参考資料
※ 参考文献は順次追加・整理していきます。
質的研究法・インタビュー研究について、講演・執筆・取材のご依頼を承っています。