ひとことで言うと
子どもがお金や経験、人とのつながりの面で、ほかの子どもとくらべて十分な機会を持てないまま育つことが、社会の問題として広がっている現実のことです。
定義
子どもの貧困は、子どもが生育するうえで必要な所得・物質的条件・体験・教育・関係などが、不利な水準にとどまる状態を指します。相対的貧困の概念に基づいて測定されることが多く、所得指標だけでなく、剥奪指標や体験の指標を組み合わせて把握されます。
文脈と歴史
20世紀末以降、子どもの貧困への社会的関心が国際的にも高まり、日本でも21世紀に入って政策的議論が本格化してきました。学習支援、子ども食堂、居場所づくりなど、現場での取り組みも広がっています。
主要な論点
1. 世代間連鎖
家庭の経済的・社会的条件の不利が、次世代の機会の格差につながる構造は、各国の研究で繰り返し示されています。連鎖を断ち切るための政策と支援が論点です。
2. 教育格差との関係
所得や家庭環境の違いが、教育の機会・体験・進路に影響することは、子どもの貧困の中心的なテーマです。教育格差と切り離せない問題です。
3. 関係性の貧困
金銭的な貧困だけでなく、頼れる大人や仲間のネットワークに恵まれないことも、子どもの育ちに大きく影響します。関係性の貧困への対応が論点となります。
4. 政策と現場の連携
所得保障、教育支援、医療・福祉、地域の居場所づくりなど、複合的な政策と現場実践の連携が、効果的な対応に不可欠です。
TSIRの研究との関わり
TSIRが扱う「子どもを持つ/持たない選択」のテーマは、子どもをめぐる社会の状況とも切り離せません。プロジェクト「子どもを持つ理由・持たない理由」では、子どもを取り巻く社会的環境への評価が、選択の背景として語られる場面があります。
関連する用語
参考文献・参考資料
※ 参考文献は順次追加・整理していきます。
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